貧血とピロリ菌【鉄欠乏性貧血・スポーツ貧血】
2022年12月10日 (土)
偶然、今月号のスポーツメディスンの特集が『スポーツ選手の貧血』だったので購入してみました。案の定その内容の薄さにびっくりしましたが。。。
特に目新しい知見も皆無だったのですが、一般の方にはあまり馴染みのない事で言うと『貧血とピロリ菌』の関係でしょうか。

ピロリ菌(ヘリコバクターピロリ)はご存じの方も多いと思いますが胃の粘膜に住み着く細菌です。一般的に免疫機能がまだ不十分な子供の頃(5歳まで)に感染するとされています。日本での感染者数はおよそ3000~6000万人とも言われています。
最近では胃がんの原因の98%はピロリ菌感染によるものだという事が分かってきて、逆に言えば除菌治療(7日間お薬を飲むだけ)により胃がんの発症を98%防ぐ事ができます。
実はこのピロリ菌に感染すると鉄の吸収が阻害されて貧血になることが分かっています。特に注意が必要なのは10代の学生です。鉄欠乏性貧血の患者に対して鉄剤を投与しても中々数値が改善しない場合、ピロリ菌の感染を確認して除菌すると鉄欠乏性貧血がすぐに改善したとか、ピロリ菌感染者はフェリチン(貯蔵鉄)が少ないなど関連が示唆されています。
ピロリ菌に感染するとなぜ鉄欠乏性貧血になるのか詳しいメカニズムはまだ仮説の域を出ないので割愛します。
市民ランナーであれば健康診断や人間ドックなどで胃カメラ検査やピロリ菌検査を受けたりしている方も多いと思いますが、学生さんだと自身がピロリ菌に感染しているかは自覚症状がないのでわかりません。
最近では自治体によっては中学生のピロリ菌検診を実施しているようですが、未受診でスポーツをしていて鉄分はしっかり摂取しているのに貧血体質の場合は一度検査してみるのもよいかもしれません。
病院でも検査できますし、アマゾンでも簡単にピロリ菌検査キッド(3,800円程度)を購入して検査できます。
ウルトラマラソンやウルトラトレイルなどの長時間のレースで固形物が食べられなくなったり、胃が痛くなったりなど頻繁に胃腸障害を発症するランナーも一度検査をしてみると良いかもしれません。
トレイルランナーだと何気に山の湧き水を飲んでピロリ菌に感染してしまうんじゃないかと心配になりますが、免疫力が確立された大人が感染することはほとんどないとされていますのでお腹を壊さない程度に飲んで大丈夫です。
ピロリ菌、名前はかわいいのに市民ランナーにとって大切な鉄の吸収を阻害する悪い細菌です。ご注意下さい。
特に目新しい知見も皆無だったのですが、一般の方にはあまり馴染みのない事で言うと『貧血とピロリ菌』の関係でしょうか。

ピロリ菌(ヘリコバクターピロリ)はご存じの方も多いと思いますが胃の粘膜に住み着く細菌です。一般的に免疫機能がまだ不十分な子供の頃(5歳まで)に感染するとされています。日本での感染者数はおよそ3000~6000万人とも言われています。
最近では胃がんの原因の98%はピロリ菌感染によるものだという事が分かってきて、逆に言えば除菌治療(7日間お薬を飲むだけ)により胃がんの発症を98%防ぐ事ができます。
実はこのピロリ菌に感染すると鉄の吸収が阻害されて貧血になることが分かっています。特に注意が必要なのは10代の学生です。鉄欠乏性貧血の患者に対して鉄剤を投与しても中々数値が改善しない場合、ピロリ菌の感染を確認して除菌すると鉄欠乏性貧血がすぐに改善したとか、ピロリ菌感染者はフェリチン(貯蔵鉄)が少ないなど関連が示唆されています。
ピロリ菌に感染するとなぜ鉄欠乏性貧血になるのか詳しいメカニズムはまだ仮説の域を出ないので割愛します。
市民ランナーであれば健康診断や人間ドックなどで胃カメラ検査やピロリ菌検査を受けたりしている方も多いと思いますが、学生さんだと自身がピロリ菌に感染しているかは自覚症状がないのでわかりません。
最近では自治体によっては中学生のピロリ菌検診を実施しているようですが、未受診でスポーツをしていて鉄分はしっかり摂取しているのに貧血体質の場合は一度検査してみるのもよいかもしれません。
病院でも検査できますし、アマゾンでも簡単にピロリ菌検査キッド(3,800円程度)を購入して検査できます。
ウルトラマラソンやウルトラトレイルなどの長時間のレースで固形物が食べられなくなったり、胃が痛くなったりなど頻繁に胃腸障害を発症するランナーも一度検査をしてみると良いかもしれません。
トレイルランナーだと何気に山の湧き水を飲んでピロリ菌に感染してしまうんじゃないかと心配になりますが、免疫力が確立された大人が感染することはほとんどないとされていますのでお腹を壊さない程度に飲んで大丈夫です。
ピロリ菌、名前はかわいいのに市民ランナーにとって大切な鉄の吸収を阻害する悪い細菌です。ご注意下さい。