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ランナーの最大酸素摂取量(前編) 

【最大酸素摂取量】【VO2MAX】などのキーワードで検索されてきた方の為の記事+自分の為のメモ書きです。めっちゃ長いのでお勉強したい人だけお読みください。

人間は呼吸によって外界から酸素を取り入れ、この酸素を使い細胞内のミトコンドリアで糖や脂肪を分解して運動エネルギー(ATP)を作り出しています。酸素摂取量といった場合、1分間に体内に取り入れられた酸素の量を意味します。

ランニングでスピードを上げていくと酸素摂取量が徐々に増加していきますが、ある一定のスピードでそれ以上には増加しなくなった時の酸素摂取量がつまり最大酸素摂取量(VO2MAX)[ブイ・オーツー・マックス]
で、これはマラソンのような持久性スポーツ能力の一つの指標になります。

一流ランナーの場合では1500m走であればVO2MAXの100%。5000m走であればVO2MAXの約90%。マラソンであればVO2MAXの約75~85%。で走りますから距離が短くなればなる程、最大酸素摂取量がタイムに影響してきます。逆に言うとマラソンの場合は最大酸素摂取量がすべてではありませんが大きなウェイトを占める事は間違いありません。

つまりフルマラソンを速く走りたければVO2MAXを上げればよいのです。その前に一般的に“心肺機能”という言葉がありますが、肺での呼吸機能は特定の場合(喘息・慢性閉塞性呼吸器疾患など)を除くと最大酸素摂取量の制限因子にはなりません。どれだけ苦しい状況下で走っていても実は肺機能としては毎分換気量をさらに増大させる余力が十分残っています。なのでマラソンで必要なのは“心肺機能”ではなく“心機能”です

最大酸素摂取量を式で表すと下の2つの積になります。
最大酸素摂取量(VO2MAX)=最大心拍出量×動静脈酸素較差


動静脈酸素較差
聞きなれない言葉ですが、簡単にいうと動脈に含まれている酸素の量から静脈に含まれている酸素の量を引いたものです、動脈血100ml中に20mlの酸素が含まれていて静脈血100ml中に3mlの酸素が含まれていれば細胞(ミトコンドリア)には20-3=17mlの酸素が取り込まれたということです。そう、酸素は細胞に取り込まれてこそ初めて意味があるのです。

しかし、この動静脈酸素較差、約2ヵ月間トレーニングを積んだ一般大学生と長年トレーニングを積んだ長距離選手ではほぼ差が無いそうです。たった2ヵ月でMAXに達する訳で、一般の市民ランナーであれば最大酸素摂取量に与える影響はほとんどなさそうです。


最大心拍出量
実は最大酸素摂取量の約70~80%はこの最大心拍出量によって決定されるそうです。最大心拍出量とは、1分間に心臓から全身に送り出される血液の最大量です。

これをもう少し分解すると。最大心拍出量=最大一回拍出量×心拍数となります。ただし最大心拍出量を決めるのは最大一回拍出量の方です。一般成人の場合、安静時の一回拍出量が約70ml、心拍数は約70拍/分なので、心拍出量は約5L/分です。

(a)心拍数
ご存知の通り1分間に心臓が収縮する回数です。しかし最大心拍数=220-年齢(30歳であれば220-30=190拍/分)なので、トレーニングによって増加するものではありません。むしろ長年トレーニングを積んだ人ほど最大心拍数は低下するのです。つまりこれも最大酸素摂取量に与える影響はほとんどなさそうです。というか正しくは変化させようがなく、歳には勝てません。

(b)最大一回拍出量
これは心臓から一回の心拍で送り出せる血液の最大量で、話が長くなりましたが、結局はこれが最大酸素摂取量(VO
2MAX)の最大の決定因子です。もう少し細かく言うと心臓の左心室から全身に送り出される血液量です。
心臓
全身から心臓に戻ってきた血液は右心房→右心室→肺→左心房→左心室→全身へ

少しまとめると最大酸素摂取量(VO2MAX)=最大心拍出量(=最大一回拍出量×心拍数)×動静脈酸素較差だが、この中で最も影響を与える因子が最大一回拍出量、つまり一回の拍動で左心室からどれだけ全身に血液を送り出すことができるかなのです。

後編へ。。。

西院かんな整骨院

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