ランニングシューズと足のしびれ【マラソン・ランニング障害】
2015年04月01日 (水)
足の痺れを起こすランニング障害として浅腓骨神経麻痺や深腓骨神経麻痺があります。
腰からの坐骨神経は膝窩の上でまず脛骨神経と総腓骨神経に枝分かれします。その後、総腓骨神経はさらに浅腓骨神経と深腓骨神経に枝分かれします。この浅腓骨神経(せんひこつしんけい)や深腓骨神経(しんひこつしんけい)が足首や甲の部分で圧迫されることでその支配領域に痺れや感覚異常を起こします。
【浅腓骨神経麻痺】
浅腓骨神経は下図のように足首のやや外側から表層に出てきた後、内側足背皮神経と中間背側皮神経に枝分かれします。皮神経という名前の通り、皮膚の感覚を伝える神経です。そして比較的浅い部分を走行しているので皮膚が圧迫されると容易に神経も圧迫されやすい特徴があります。
この浅腓骨神経が足首のところで圧迫されたり、枝分かれした内側足背皮神経や中間足背皮神経が甲のところで圧迫されると左下図の赤色の部分に痺れが起こります。緑の部分は深腓骨神経の支配領域なので痺れが起こりません。足首には腱が浮き上がってこないように右下図のように伸筋支帯と呼ばれるバンドがあり神経はそのすぐ下を通過するためこの部分でも圧迫を受けやすくなっています。
圧迫を受ける主な原因は足首のところであれば、きついテーピングなど。
足の甲のところであればほとんどの場合がシューズによる圧迫です。
シューズの紐を強く締めすぎると神経が圧迫されやすくなります。
特に甲高のランナーは要注意です。
また足首の腱鞘炎を起こしていると足が腫れ容易に圧迫されます。
その他、足が浮腫みやすいランナーも要注意です。ウルトラマラソンなどでは後半にかけて足の浮腫みが出てきて、徐々にシューズがきつく感じるようになります。
対処方法はシューズの変更や靴と足が当たる部分にやわらかいパットを当てて神経が圧迫を受けないように気を付けます。
【深腓骨神経麻痺】【前足根管症候群】
足の甲のところで深腓骨神経が圧迫されて足趾の第1~2趾の間に痺れが起こる疾患を前足根管症候群とも呼びます。
深腓骨神経は左下図のように走行し、第1趾と第2趾の間の感覚を支配します。
なので右下図の緑色の部分に痺れが起こります。
前足根管症候群(深腓骨神経麻痺)もほとんどの場合、シューズによる圧迫で起こります。
チネルサイン(Tinel sign)
どこで神経が圧迫されているのかを確認する方法がチネルサインです。神経線維は髄鞘(ずいしょう)とよばれるさやで守られています。電線が絶縁体でカバーされているのと同じです。長期間神経が圧迫されると神経線維の周りの髄鞘が壊れて神経線維が裸電線のようになります。その部分を指で軽く叩くとその神経の支配領域にビリビリと痺れが走ります。
足の背側に痺れが起こってもそれがシューズによる圧迫だと気が付いていないランナーも多いのではないでしょうか。ただし足の痺れを引き起こす疾患として腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症。また足の裏の痺れの場合は足根管症候群なども考えられます。
兎にも角にも自分にフィットしたシューズを履く。これが重要です。人によって足の形は様々なのでAさんが『あのシューズは良いよ!』と言っていても、それがBさんにとって良いシューズかはわかりません。
そんな自分のシューズサイズは29.0cm。なのでお店でシューフィッティングできず、ネット購入。
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西院かんな整骨院
京都市|中京区|右京区|下京区|
マラソン・ランニング・ジョギング障害!
腰からの坐骨神経は膝窩の上でまず脛骨神経と総腓骨神経に枝分かれします。その後、総腓骨神経はさらに浅腓骨神経と深腓骨神経に枝分かれします。この浅腓骨神経(せんひこつしんけい)や深腓骨神経(しんひこつしんけい)が足首や甲の部分で圧迫されることでその支配領域に痺れや感覚異常を起こします。

【浅腓骨神経麻痺】
浅腓骨神経は下図のように足首のやや外側から表層に出てきた後、内側足背皮神経と中間背側皮神経に枝分かれします。皮神経という名前の通り、皮膚の感覚を伝える神経です。そして比較的浅い部分を走行しているので皮膚が圧迫されると容易に神経も圧迫されやすい特徴があります。

この浅腓骨神経が足首のところで圧迫されたり、枝分かれした内側足背皮神経や中間足背皮神経が甲のところで圧迫されると左下図の赤色の部分に痺れが起こります。緑の部分は深腓骨神経の支配領域なので痺れが起こりません。足首には腱が浮き上がってこないように右下図のように伸筋支帯と呼ばれるバンドがあり神経はそのすぐ下を通過するためこの部分でも圧迫を受けやすくなっています。


圧迫を受ける主な原因は足首のところであれば、きついテーピングなど。
足の甲のところであればほとんどの場合がシューズによる圧迫です。
シューズの紐を強く締めすぎると神経が圧迫されやすくなります。
特に甲高のランナーは要注意です。
また足首の腱鞘炎を起こしていると足が腫れ容易に圧迫されます。
その他、足が浮腫みやすいランナーも要注意です。ウルトラマラソンなどでは後半にかけて足の浮腫みが出てきて、徐々にシューズがきつく感じるようになります。
対処方法はシューズの変更や靴と足が当たる部分にやわらかいパットを当てて神経が圧迫を受けないように気を付けます。
【深腓骨神経麻痺】【前足根管症候群】
足の甲のところで深腓骨神経が圧迫されて足趾の第1~2趾の間に痺れが起こる疾患を前足根管症候群とも呼びます。
深腓骨神経は左下図のように走行し、第1趾と第2趾の間の感覚を支配します。
なので右下図の緑色の部分に痺れが起こります。


前足根管症候群(深腓骨神経麻痺)もほとんどの場合、シューズによる圧迫で起こります。
チネルサイン(Tinel sign)
どこで神経が圧迫されているのかを確認する方法がチネルサインです。神経線維は髄鞘(ずいしょう)とよばれるさやで守られています。電線が絶縁体でカバーされているのと同じです。長期間神経が圧迫されると神経線維の周りの髄鞘が壊れて神経線維が裸電線のようになります。その部分を指で軽く叩くとその神経の支配領域にビリビリと痺れが走ります。

足の背側に痺れが起こってもそれがシューズによる圧迫だと気が付いていないランナーも多いのではないでしょうか。ただし足の痺れを引き起こす疾患として腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症。また足の裏の痺れの場合は足根管症候群なども考えられます。
兎にも角にも自分にフィットしたシューズを履く。これが重要です。人によって足の形は様々なのでAさんが『あのシューズは良いよ!』と言っていても、それがBさんにとって良いシューズかはわかりません。
そんな自分のシューズサイズは29.0cm。なのでお店でシューフィッティングできず、ネット購入。
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