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ベーカー嚢胞・膝窩嚢胞【マラソン・ランニング障害】 

マラソンやランニング中に膝の裏側に違和感を感じ、触ってみるとピンポン玉くらいのポッコリとした“しこり“を触れた場合、それはベーカー嚢胞膝窩嚢胞かもしれません。ベーカーさんによって報告されたことからこの名前(baker's cyst)がついています。※嚢胞(のうほう)

膝を深く曲げたり、正座をすると膝裏に違和感を感じますが、強い痛みを感じる事はあまりありません。

ベーカー嚢胞は50代以降の女性に比較的多く発生します。解剖学的には半膜様筋腱と腓腹筋内側頭の間の滑液包に水が溜まります。つまり膝裏の少し内側に発生します。
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【MRI画像・エコー画像】

MRI画像
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エコー画像

ベーカー嚢腫・膝裏・しこり・腫れ  

ベーカー嚢腫・膝裏・しこり・ふくらみ 

膝裏・水・ベーカー嚢腫・baker'scyst 

小だと体表からは余程注意して観察しないとよくわかりません。大だと肉眼でも明らかにぽっこりとした膨らみが確認できます。

ベーカー嚢胞は膝関節腔とつながっている場合もあります。その場合は膝関節で作られた関節液が後ろへ押し出される事でどんどん大きくなります。

嚢胞は大きく1・基部 2・頚部 3・嚢腫部に分かれています。頚部ではチェックバルブ機構(逆止弁)が働き、基部→頚部→嚢腫部と一方通行に水が溜まります。
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一般的に膝を伸ばした状態では頚部は閉じます膝を曲げた状態では頚部は開きます

【経過】
基本的に自然と縮小する事はあまりありません。子供の膝裏の嚢胞の場合は自然縮小・消失傾向を認めます。痛みも特になく、膝を曲げた時の違和感が主な症状です。大きくなれば関節の可動域制限が現れます。

ごく稀に神経を圧迫し痛みが現れる事があります。また嚢胞が破裂する事もあります。その場合には膝窩静脈の血栓性静脈炎を発症する事もあります。

【原因】
原因が不明の事も多いです。変形性関節症・半月板損傷・関節リウマチ・オーバーユースなどが考えられます。

しかしベーカー嚢胞のある患者さんの膝に関節鏡を入れて観察すると以下の所見が確認できるそうです。※関節鏡手術31例の所見
内側半月板損傷68%
外側半月板損傷29%
関節軟骨変性39%
関節滑膜炎6%

ランナー、特に膝の動きが激しいトレイルランニングでは半月板の損傷も起こり得ます。これに続発してベーカー嚢胞が出現する事もあるかも知れませんね。ただし半月板はある年齢を超えると特に誘因もなく変性断裂を起こすものです。
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【治療】
痛みが無く、日常生活に大きな支障がなければ経過観察で終わります。

痛みがある、膝が曲げられない為に日常生活に支障が大きい場合は注射針で穿刺吸引しますが、再発する事がほとんどです。なぜなら根本的な原因が除去できていない為です。

手術をする場合は嚢胞を切除します。それと同時に原因となる半月板の損傷なども処置されるかもしれません。

【鑑別疾患】
しこりには脂肪腫や血管腫や神経鞘腫など鑑別すべき疾患が多数ありあます。神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)と呼ばれる良性の腫瘍が膝裏にできると同じようにポッコリとしこりをふれます。しかし神経鞘腫の場合、しこりを軽く叩くと痺れるような痛みが走るのが特徴です。
神経鞘腫・膝裏・膝窩部 

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