膝蓋腱炎・膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)【マラソン・ランニング障害】
2015年12月01日 (火)
膝蓋腱炎は一般的にバレーボールなどジャンプ競技に発症する障害でジャンパー膝やジャンパーズニーとも呼ばれますが、最近では小さな段差を繰り返し上ったり飛び降りたりするトレイルランナーにも見られます。勿論ロードランナーでも例外ではありません。
膝蓋骨と呼ばれるお皿の骨の上や下に痛みがあればこの障害を疑います。
膝蓋腱・膝蓋靭帯とは?
太ももの前にある大腿四頭筋がそのまま膝蓋腱になり膝蓋骨の前を通って脛骨(けいこつ)と呼ばれるすねの骨に付着しています。膝蓋腱と膝蓋靭帯は同義語です。
トレイルランニングでの膝蓋腱炎の発症メカニズム
トレイルランニングでは大きな段差を乗り越えたり、また小さな段差から繰り返し飛び降りたりを繰り返します。その際に太ももの前面にある大腿四頭筋を強く収縮させながら膝を曲げる事で膝蓋腱や膝蓋靭帯に繰り返すストレスが蓄積し負傷します。また転倒などで膝の前面を強打することで膝蓋腱炎を発症することも良くあります。
膝蓋腱炎・ジャンパー膝の超音波・エコー画像
正常な膝蓋腱は厚み約3.5mmでキレイな線状高エコー像(白いすじ)が見られます。
正常な膝蓋腱
膝蓋腱炎・ジャンパー膝
膝蓋骨の付着部で腱が肥厚しているのが確認できます。
同一人物の患側と健側 ※膝蓋骨付着部側
同一人物の健側と患側 ※脛骨付着部側
MRIでは下図の様に確認できます。
膝蓋腱炎・ジャンパー膝の分類と症状
一口に膝蓋腱炎やジャンパー膝と言っても様々に分類されます。膝蓋骨の上が痛いのか下が痛いのか。腱の損傷は膝蓋腱の表層なのか深層なのか。それとは別に①膝蓋下脂肪体炎や②深膝蓋下包の炎症による痛みなのか。それにより症状や復帰までの時期が異なります。詳しく知りたいかたはBlazinaの分類で検索して下さい。
上記のエコー画像では膝蓋腱深層部分断裂・変性です。この場合スクワット動作では膝の屈曲角度が60°~80°の間で痛みがでます。それ以外の角度では痛みが減弱・または消失します。押した際の圧痛は膝を伸ばした状態で著明で、膝を曲げた状態だと減弱・または消失します。一般的に大腿四頭筋の短縮は見られません。
膝蓋腱炎の画像所見と経過
膝蓋腱の局所の肥厚の97%は膝蓋骨付着部に、3%は脛骨付着部に生じます。そして全体の肥厚は経過の長くなった症例にみられ、しばしば断裂を起こすので注意が必要です。
腱は太くなったら基本的に強度が低下します。アキレス腱や膝蓋腱などは慢性的に過度なストレスを受け続けると腱が肥厚します。すると腱の強度が低下します。その状態でさらに強いストレスを加えると断裂します。
痛みが強い場合は安静が必要です。大腿四頭筋のタイトネス(硬い)がある場合はストレッチを行います。またサポーターなども有効な場合があります。
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西院かんな整骨院
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膝蓋骨と呼ばれるお皿の骨の上や下に痛みがあればこの障害を疑います。

膝蓋腱・膝蓋靭帯とは?
太ももの前にある大腿四頭筋がそのまま膝蓋腱になり膝蓋骨の前を通って脛骨(けいこつ)と呼ばれるすねの骨に付着しています。膝蓋腱と膝蓋靭帯は同義語です。


トレイルランニングでの膝蓋腱炎の発症メカニズム
トレイルランニングでは大きな段差を乗り越えたり、また小さな段差から繰り返し飛び降りたりを繰り返します。その際に太ももの前面にある大腿四頭筋を強く収縮させながら膝を曲げる事で膝蓋腱や膝蓋靭帯に繰り返すストレスが蓄積し負傷します。また転倒などで膝の前面を強打することで膝蓋腱炎を発症することも良くあります。

膝蓋腱炎・ジャンパー膝の超音波・エコー画像
正常な膝蓋腱は厚み約3.5mmでキレイな線状高エコー像(白いすじ)が見られます。

正常な膝蓋腱

膝蓋腱炎・ジャンパー膝
膝蓋骨の付着部で腱が肥厚しているのが確認できます。



同一人物の患側と健側 ※膝蓋骨付着部側

同一人物の健側と患側 ※脛骨付着部側

MRIでは下図の様に確認できます。

膝蓋腱炎・ジャンパー膝の分類と症状
一口に膝蓋腱炎やジャンパー膝と言っても様々に分類されます。膝蓋骨の上が痛いのか下が痛いのか。腱の損傷は膝蓋腱の表層なのか深層なのか。それとは別に①膝蓋下脂肪体炎や②深膝蓋下包の炎症による痛みなのか。それにより症状や復帰までの時期が異なります。詳しく知りたいかたはBlazinaの分類で検索して下さい。

上記のエコー画像では膝蓋腱深層部分断裂・変性です。この場合スクワット動作では膝の屈曲角度が60°~80°の間で痛みがでます。それ以外の角度では痛みが減弱・または消失します。押した際の圧痛は膝を伸ばした状態で著明で、膝を曲げた状態だと減弱・または消失します。一般的に大腿四頭筋の短縮は見られません。
膝蓋腱炎の画像所見と経過
膝蓋腱の局所の肥厚の97%は膝蓋骨付着部に、3%は脛骨付着部に生じます。そして全体の肥厚は経過の長くなった症例にみられ、しばしば断裂を起こすので注意が必要です。
腱は太くなったら基本的に強度が低下します。アキレス腱や膝蓋腱などは慢性的に過度なストレスを受け続けると腱が肥厚します。すると腱の強度が低下します。その状態でさらに強いストレスを加えると断裂します。
痛みが強い場合は安静が必要です。大腿四頭筋のタイトネス(硬い)がある場合はストレッチを行います。またサポーターなども有効な場合があります。

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