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シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)のエコー画像・動画 

 初級者市民ランナーが走り始めたり、中上級者市民ランナーが急に練習量を増やしたり、インターバルやウィンドスプリントなどのダッシュ動作を繰り返すと下の赤色部分に痛みが出る事があります。俗にいうシンスプリントです。

しかしシンスプリントに関する記事は無数に存在するため、説明は省略して、エコー(超音波)検査ではどのように描出されるのかを中心に解説します。


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下腿部の断面とシンスプリントの好発部位

下の図は下腿部の断面です。一般的にシンスプリントは脛骨の下1/3の内側後方に好発します。正面ではないので少し触れにくい場所です。ちなみに脛骨(けいこつ)の前面には筋肉がなく、皮下脂肪の直下に骨があるため打撲などするとすごく痛いので『弁慶の泣き所』と言われますね。
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シンスプリントのエコー画像検査

下図のの部分からプローブを当てます。一般的に疲労骨折の場合は①から確認しますが、シンスプリントの場合は②から確認します。
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①からエコー画像を見ると皮下のすぐ下に脛骨が確認できます。
※左イラストは輪切りですがエコー画面は縦切りで左が頭側・右が足先側です
京都市・シンスプリント・脛骨過労性骨膜炎・整骨院・接骨院・病院・治療 

②からエコー画像を見ると脛骨の前に筋肉があるためやや骨は不鮮明になります。
京都中京区右京区上京区下京区伏見区南区北区・シンスプリント 

シンスプリントのエコー動画検査

エコーにはドプラ機能と呼ばれるものがあります。これは炎症が起こっているとその部分が赤く点滅するという機能です。プローブを移動する際には多少赤い点滅がみられたり、正常な血管も多少描出されますが、主に炎症で新たに作られた異常な血管を描出します。



動画の解説

一般的に組織が壊れるとそこを修復するために周囲の血管から新しい血管(髪の毛よりも細い)がニョキニョキ集まってきます。道路が陥没して壊れてしまうと砂利やセメントを積んだトラックが沢山集まってくる工事のイメージです。

小さな陥没であれば小規模な工事で終わるので1週間くらいで終了します。しかし工事中にもかかわらずさらに大きな災害が発生すると陥没が大きくなり工期が1ヶ月くらいの中規模工事が必要になります。そこで運悪くさらに災害が発生すると工期が3~6ヶ月を要する大規模工事が必要になります。

この炎症の像で今どのくらいの工事が体の中で行われているのかが分かります。ちなみに上の動画は中~大規模の工事で、スポーツ中だけではなく、日常生活での歩行でも痛みがある方です。(1ヶ月くらい前から痛みを感じ始めるも無理に練習を継続していた)

つまりシンスプリントを発症した際には体の中ではそこを修復するために工事が行われています。それを自然治癒力と言いますが、その自然治癒力を邪魔しないようにする事が一番大切です。炎症が起こっているのにマッサージなどをおこなうと確実に悪化します。

小規模な工事の段階であれば休まずに練習量の調整で治す事も可能です。しかし大規模な工事が開始されると練習を中止したとしても工事が終わるのに数ヶ月を要します。ただ軽度の痛みで練習を中止できないのが市民ランナーですよね。自分も『走っていればその内治るっショ』と楽観的なランナーです。


血管と神経の関係

上の動画で血管の増殖が確認されましたが、血管には必ず神経線維も伴走しています。つまり炎症により異常な血管が増殖すると神経線維も増えるために痛みに対して過敏な状態になります。それが圧痛(押すと痛い)です。ただシンスプリントの場所はやや深いところにある場合もあるため圧痛が不鮮明な場合もあります。




シンスプリントと疲労骨折の関係~少し難しいので興味がなければ読み飛ばしてください~

シンスプリントと疲労骨折は全く別物だとする意見と、シンスプリントがさらに悪化して疲労骨折になるとする意見と未だ結論が得られていません。しかし最近の高分解能MRIでの観察からシンスプリントと疲労骨折は関係があるとする意見が強くなっています。

骨の周りには骨膜(こつまく)と呼ばれる薄い膜があり、骨膜の下に皮質骨(ひしつこつ)があります。そして中央は空洞になっており骨髄(こつずい)と呼ばれます。
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ランニングやジャンプ動作で脛骨にストレスがかかり続けると最初に骨膜の炎症・肥厚が起こります。更にストレスがかかり続けると骨髄に出血・浮腫が起こります。更にストレスがかかると骨皮質に異常像・亀裂が起こります。

(皮質骨)に異常が現れるのは一番最後でまずは骨膜や中の骨髄に異常が現れます。①・②の段階ではMRIでは発見できますが、レントゲンでは異常は見つかりません。ちなみに骨膜は知覚神経と血管が豊富で意外と痛みの原因になります。

一般的にの段階ではシンスプリント の段階では疲労骨折 の段階では骨髄を輪切りにしたMRI画像で異常が一部にとどまっている場合はシンスプリント、異常が骨髄の全体や広範囲に広がっている場合は疲労骨折と判断されます。

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