FC2ブログ
 ← 鹿マラソン(42.195kmペース走) | TOP | 初代ズームフライで故障するも懲りずにヴェイパー4%に挑戦

大腿四頭筋・内側広筋にできたガングリオン【マラソン・ランニング障害】 

ガングリオン】聞きなれない言葉かもしれませんが体の様々な場所にできる腫瘤(しゅりゅう)で“しこり・こぶ・腫れ”として見つかります。袋の中にはゼリー状の物質が詰まっています。発生頻度が高いのは手首周りや足の甲にできるガングリオンですが全身の至る所に発生します。

20191221ganglion.jpg 

大きさも米粒大からピンポン玉大まで様々で、軟らかいものから硬いものまであります。浅い所にできたガングリオンは体表から確認できますが、深い所にできたガングリオンは体表からは確認できません。ほとんどが無症状ですが時にガングリオンが痛みの原因になる事があります。


症例1 右大腿部・内側広筋にできたガングリオン

40代・女性市民ランナー

1年程前に右大腿部遠位内側に痛みを感じ整形外科を受診しレントゲン撮影で異常なし経過観察となる。1週間ほど前から痛みが強くなり治療院を受診。(その間マラソンの練習は継続できていた)

症状:ランニング痛(-)・膝屈曲痛(-)・局所の圧痛(+)・椅子からの立ち上がり動作で痛み(+)・膝立ち痛(+)・内側広筋遠位部の突っ張り感(+)・他動的に膝を曲げた状態から伸ばしていく際に痛み(+)

ganglion20191221-1.png 

市民ランナーで上記の場所に痛みがあれば普通は内側広筋肉離れ・大腿四頭筋腱付着部症・関節水腫・大腿骨遠位疲労骨折・タナ障害などを考えますが、この方は走っていもあまり痛みがなく、主訴は仕事中に椅子に座った状態から立ち上がる際の鋭い痛みです。最近は少し仕事にも支障をきたしています。


エコー検査
大腿四頭筋(内側広筋・遠位)にプローブを当てると7mmx12mm程の腫瘤を確認できます。(下図黒丸)内部が低エコーで境界明瞭で後方エコー増強がありドプラモードで炎症が確認できなかったのでおよそガングリオンと思われます。

関係者用メモ(ただし軟部腫瘤に絶対はありません、表在性で無痛性で境界明瞭な5cm未満の可動性がある腫瘤でも悪性の場合があります、ちなみに大腿四頭筋内に発生するガングリオンは膝蓋上嚢が由来の場合が多いようです)

ganglion20191221-2.png 

ganglion20191221-3.png 
下の図(右足)のの内側広筋の中にガングリオンができています。
ganglion20191221-4.png 


エコー動画

こうして見るとガングリオンは最近観測されたブラックホールにそっくりです。ちなみにこのガングリオンは体表から1cm程度の所にできていますが、視診では全くわかりませんでした。

治療
多くのガングリオンは無症状の為、経過観察することが多いです。経過観察中に自然に消失することも多々あります。痛みがある場合などは注射針を刺して注射器で吸引し内容物を排出します。複数回の穿刺・吸引が必要な場合もあり、それでも再発を繰り返す場合は手術で袋ごと摘出します。

日本整形外科学会のホームページにも無理やりガングリオンを押しつぶす(袋から飛び出した内容物は自然に吸収される)という荒業治療が紹介されていますが、あくまでも腫瘤がガングリオンと確認されてからです。しこり・こぶ・腫れの原因になるものは他に数えきれないほどあります。


市民ランナーは常に走っているので痛みがあるとどうしても筋肉・腱・靭帯・骨などに異常があると思いがちですが全く違ったものが痛みの原因になっている事もあるのですね。

お役に立ちましたら拍手ボタンのクリックをお願いします。
京都市_中京区_右京区_下京区
マラソン・ランニング・ジョギング障害!
00:00 ランニング障害・勉強 | (0) | (0) | 


 ← 鹿マラソン(42.195kmペース走) | TOP | 初代ズームフライで故障するも懲りずにヴェイパー4%に挑戦

COMMENT

COMMENT POST















管理者にだけ表示

Trackback

 ← 鹿マラソン(42.195kmペース走) | TOP | 初代ズームフライで故障するも懲りずにヴェイパー4%に挑戦